自分の意思と自信

2/11(日)ジュニアユーストップチーム
明石1部リーグ第4節 vs 野々池中●0-2

完敗。チームとしても個としても、完全に実力で負け。リーグ戦で痛過ぎる敗戦。

選手達はこの実力差をどう受け止めているのか。
翌日2/12(月)も明石1部リーグ第5節 vs 二見中。

自分達はまだまだ下手で実力不足。そんな自分達が明日までにどんな準備をして、どんな心構えで臨むのかを考えた上で、明日の試合までの時間を使って欲しいと選手達へ伝えた。

今までも、戦わない、走らない、球際で体を張らない、お互い要求しない、そんな選手達へ度々問いかけてきた。

君達はどこを目指しているのか?
そもそも勝ちたいのか?
戦う意志はあるのか?
成長する意欲はあるのか?

これらは最終的に指導者が決めたり、強制できるものではなく、それぞれの選手自身が決めること。

そして翌日のリーグ戦当日を迎え、選手達の表情や言動を見て、私は決断。

メンバーだけ伝え、コーチングや指示はしないという公式戦で初めての挑戦。

この試合をどう戦うか、自分達で決めろと選手達へ託した。そもそも勝ちたいのかも含め戦う意志や成長したい意欲があるのか、ないのかを今日の試合で示せと。

これ以上絶対に落とせない大事なリーグ戦で、大きな賭け。

試合が始まるとすぐに選手達から強い意志や意欲を感じることができた。もちろん言いたい事は沢山あったが、全て飲み込んで我慢した。

試合はスコアレスの状態が続いたものの、アディショナルタイムに劇的な決勝ゴールで勝利。

選手達の強い意志と戦う姿、そしてたった1日での成長ぶりに正直感動した…しかも、あきらめずに最後の最後に勝利も掴み取った。特に育成年代は本当にポテンシャルを秘めていると痛感。

試合終了後、「本当によくやった」と選手達へなんとか声をかけたものの、恥ずかしながら感動で私自身の感情が溢れてしまい、直後はそれ以上選手達へ顔向けできず…

サッカーに限らず何をするにしても、まずは自分自身の意志が絶対的に大事である事を改めて実感。

そして、もう一つ実感。

自分を下手だと認めた選手から、上手くなっていく。
自分を弱いと認めた選手から、強くなっていく。

下手で弱いからこそ、上手く強くなるために全力で練習する。

だが、自分が下手で弱いと認めることと、「自信」は別もの。

「自信」は他人から与えられた評価や、結果から得るのものではない。

そこに至るまでのプロセスとして、自分自身にどれだけ向き合い、どれだけ行動や練習をしたのか。どれだけ毎日毎日やり切ってきたのか。そのやった分を自分で積み上げて作ったものが、本当の「自信」。そうやって作り上げた本当の「自信」は、他人からどう評価されようとも、どんな結果であろうとも簡単には揺るがない。下手でも弱くても、「自信」は持てる。

私自身は現役時代それに気付くのが本当に遅かった…
Fリーグのピッチに初めて立ったのは33歳。
Fリーグでの初ゴールは36歳。
センスも才能もない自分がそこまで辿り着けたのは本当に奇跡だが、それまで本当にやり切った事は胸を張って言える。

遅過ぎたが、そのことに気付いたから私自身は現役時代の晩年にも成長できた。だから、皆には早く気付いて欲しい。

プロを目指しているか、いないかは関係ない。
大好きなサッカーで、「今」やり切れるか。
やり切れば、例えどんな評価や結果になったとしても、必ず自分の中に残り、「自信」という財産になる。

そのことを、少なくとも当クラブに関わる全てのカテゴリーの選手達へ伝えたかった。

自律・自立を目指すのは簡単ではないが、妥協しない。

私自身も指導者として本当にまだまた未熟。だからこそ、常に選手達と一緒に必ずまだまだ成長する。

その強い意志をここに示しておく。

小西