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【橋本英郎】ガーナ戦で顕著だった攻撃の迫力&アイデア不足。興味深かったのは柴崎の…

前半と後半では明らかに「色」が違っていた

ガーナの包囲網を崩しにかかる宇佐美。日本は最後の局面で連動性に欠け、敵DF陣の脅威となり得なかった。(C)SOCCER DIGEST

みなさん、いつもこのコラムを読んでいただきありがとうございます。東京ヴェルディの橋本英郎です。

水曜日のガーナ戦は残念な結果に終わってしまいましたね。翌日にはそんななか、ロシア・ワールドカップの最終メンバー23人が発表されて、連日大きなニュースとなりました。今回はそのガーナ戦を見て感じたことを書かせていただこうと思います。

西野朗監督が率いる日本代表の初戦。基本的に前半と後半では明らかに「色」が違うなと感じました。

メンバー発表前ということもあって、前半のメンバーより後半のメンバーのほうがどこかワールドカップへの選考のイメージが強く、連動、連携を意識するより自分のプレーをいかに出すかを意識しているように感じました。そのため今回は、前半と後半で分けて分析してみようと思います。

まずは、前半。こちらのメンバーは、やはりワールドカップ本戦の試合を意識しているように感じました。攻守両面でコンパクトな陣形を保とうという意識がありました。

でも、開始早々にフリーキックから失点してしまいます。あのファウルを与えた場面ですが、コンパクトな陣形を取りたい意識はあるものの前線でのハードなチェックが足りなかったため、ロングボールを入れられたのが要因です。予想以上にディフェンスラインが下がってしまい、槙野智章選手とガーナの選手の競り合う位置が低くなってしまいました。

ラインコントロールの部分、また、前線から最終ラインにかけてのチーム全体の連携のところで共通意識が欠けていたシーンです。

そのあと、少し日本に落ち着きがなくなったように感じました。間延びした形でプレーを続けてしまい、相手が望むサッカーに付き合ってしまったように思います。スペースを最大限に活用するダイナミックなサッカーですね。

前半の終盤にかけては落ち着きを取り戻したようで、コンパクトさは見せていましたが、ガーナにしても低くコンパクトな守備対応を心掛けていたので、なかなか崩すのは難しいように感じました。

相手の虚をつくプレーを織り交ぜないと攻撃は

目に見えて効果的な働きを示したのが柴崎だ。セントラルMFのスタメンを射止めるか。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

鋭く速い展開の攻撃は、相手に脅威を与えられそうな瞬間もあり、ヴァイッド・ハリルホジッチ前監督の時と同じように縦にスピーディーな仕掛けも見られました。守備も落ち着きを取り戻したあとは、失点しそうな危険な形になる前にしっかり防ぐことができていたので、大きな綻びを感じにくい内容に持ち込めていました。

一方で、最後のフィニッシュのところは質を追求する必要がありました。速攻も遅攻も上手く出せてはいました。ただクロスから得点を取る、となると、まだまだ改善の余地がありそうです。クロスに対して入るポイントを整理する、多少の決まりごとを設ける、スピードアップやより枚数を掛けて2次攻撃、3次攻撃に繋げるなど、もっと相手に脅威と感じさせる必要があります。

速攻のときはスピード感を感じすぎていたのか、どうも焦ってシュートを撃っているように感じました。やはり相手がびっくりするような、想像のつかないプレーなどを入れていかないと、分厚い攻撃には繋がりません。

では、後半はどうだったでしょうか。

前半のメンバーからどんどん交代のカードを切ってフレッシュさを与えていったので、選手たちからは「ワールドカップメンバーに入るんだ!」という気迫が大いに感じられました。裏へ走る動きや、シュートシーンにしてもカウンターに対してのポジションバランスが良く取れていたと思いますし、縦パスのチャレンジも柴崎岳選手が入ったあたりからは特に顕著にできていたように感じました。

ただ、後半の立ち上がり、前半と同じようにメンバーが新しく入ったなかでカバーリングや連携の部分で綻びが出てしまったのは残念でした。ガーナにPKで2点目を奪われてからは、敵も重要なポイントを押さえる戦い方に変わりましたね。言うなれば省エネサッカーです。

チャレンジするプレーが多く出たのは後半の良かった側面。香川真司選手、柴崎選手がアクセントを付け、フィニッシュの形も前半に比べると、相手選手がポジション取りをしてしまう前に攻め切れていました。香川選手、武藤嘉紀選手が何度か惜しいチャンスを迎えていましたね。

それでも、前半と同様にゴール前での落ち着きには課題が残りました。アピールしようという気持ちが強いぶん、周りの選手にアシストする動きや、前線の武藤選手と岡崎慎司選手の連携のところでノッキングが起きているように感じました。フィニッシュ時にはやはり前半と同様、相手の虚をつくプレーをもっと意識してほしいですね。そこが改善されれば、ゴールはもっと近くなるのではないでしょうか。

柴崎選手のトライは興味深かったです。中盤エリアで虚をついていたわけではなかったのですが、相手にとって嫌なポイントにボールを入れる機会が多く、それによって展開が変わったところは多分にありました。

チームは生きもの──西野監督はよく口にしていた

橋本もかつて薫陶を受けた西野監督。チームを闘う集団に鍛え上げる、そのメソッドを知り尽くす名将だ。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

いよいよ23人のメンバーが決まりました。今後は試合に出るための競争に拍車がかかると思いますが、それ以上に、まずはチームとして勝つためになにをしなければいけないのかを先決に、考えてほしいと思います。 ピッチに出られるのは先発11人。サブで途中出場できるのは最大3人。つまりは試合に出られない選手は半分近くになります。そうした選手たちの振る舞いがチームの浮き沈みに大きく影響するだろうと、僕はそう思っています。

チームは生きもの。ガンバ大阪時代、西野監督がよく口にしていました。

試合に出たい気持ちは、選ばれたメンバー全員が強く抱いているはずです。ゴールキーパーを含め、かならず試合に出られない選手が出てくるなか、ひとつのチームとして1か月以上の長丁場をともに活動していくわけです。みんなが同じベクトル、同じ規律の下で楽しく自由なプレー、激しく闘う魂のこもったプレー、観ているこちらも楽しく感じられるチャレンジ溢れるプレーを、存分に披露してくれることを願います。

ワールドカップの舞台に立てる楽しさを実感しつつ、闘い抜けるチームを作り上げてほしいと思います。

橋本英郎(はしもと・ひでお)

この記事について:
サッカーダイジェストWEBより転載
http://www.soccerdigestweb.com/news/detail/id=41274

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